ユーザー視点で分かりやすい解説に驚き!
普段はフリーランスとして会社の経理・財務のアウトソーシングやコンサルをしているのですが、先日ひょんなことからお客様から簿記を勉強したいので教えてほしいと依頼を受け、そういうことなら日商簿記3級合格目指しましょう!と啖呵を切ってしまった(!?)ことから簿記を教えることになりました。ただ、私は実務を扱っていても簿記を学習してから十数年時間が経っているので、今3級を受けても合格する自信は全くと言っていいほどありません。。
というわけで、今回十数年のタイムラグを埋めるべく簿記のテキストを購入することになりました。
これが
です、はい。
アマゾンでNo.1という触れ込みでポチっと購入してしまいました。
久々の簿記のテキストです、ドキドキ。その中身とは?
読者にとても優しい
こんなに簿記のテキストって親切だったでしょうか?私が学生時代に使っていたものはもっとカチッとした形式のものが主流だったような気がしますが、何とも時間の流れを感じずにはいられませんでした。微妙に処理方法が変わってる事もあります。例えばコピー用紙などの消耗品費の棚卸在庫は「消耗品(B/S)」と処理するんですね、確かにこの方が自然です。ちなみに私が学習してたころは「貯蔵品」という勘定科目で処理してました、貯蔵品って食べ物みたいですね。
取引の理解を重視
説明の記述はありますが、本の中で出てくるネコのキャラクターの会話やイラストでほとんど説明がついてしまいます。機械的に仕訳処理をさせるのではなくて、いかに取引の意味を読者に理解させて処理できるようになるか苦心した跡がみられます。取引の意味を理解するこれ実務でもとても重要です。
要点を押さえた章末のまとめページ
短時間でポイントだけ押さえたい人は章末のまとめだけをザーっと見るとどこが抜けているか確認して解説ページに戻る学習方法もとれます。
試験対策という観点では、問題の質やボリュームから別途問題集や過去問題集を購入して補う形になると思いますが、初学者用・独習用のテキストとしても十分その役割を果たしています。おまけにTACのWEBサイトでチェックテスト1回分の動画が公開されていますので、大盤振る舞いですね。
練習問題を解いてみて
実務でやっているからと高をくくっていると、これ意外と間違えます。頭が会計ソフト型になっているので、帳簿関係の問題に対応しきれない自分がいます。そんな自分が新鮮ですし、なんだか面白くなってきました。気がついたら2時間でテキスト半分くらい読み進めてしまってました。
簿記学習の進め方について考える
結局私もなかなか時間をかけられないので、ある程度独習してもらうスタイルにしました。あとで分からないところは解説します的な。そういう点ではこのテキストは使いやすいですね。学習時間ですが、一般的には日商簿記3級の必要学習時間は50時間と言われていますが、もうちょっと要りそうですね。あんまり間延びし過ぎてもしんどいので、今回は2ヶ月程度で過去問演習ができるようなスケジューリングを組んでいます(多分伸びると思いますが、、)。
一回目の合格を目指しましょう
学生・専業主婦・社会人の方など、色々な方が受検されると思いますが、せっかく受けるなら「1回で合格する」つもりで勉強してくださいね。簿記検定は年3回受検機会があるので、今回ダメでもまたすぐ次回があると思ってしまいがちです。1回で合格するのと3回で合格するのとコスト換算すればかなりの開きがあるのでもったいないからです。教材費や受験費といった金銭コスト、移動時間・学習時間といった時間コストをご自身の時間単価(例えば学生さんなら1000円/時みたいに)で置き換えてみてください。これが結構な金額になるんですよ。もちろん受検等はせずにさらっと簿記の概要だけ押さえるという学習スタイルもこの時代アリだと思います。システムが発達して体系的な学習の重要性が低くなってきたからです。
一回目で合格できるような学習スケジュールを立てましょう
日商簿記検定は3級は6・11・翌2月の年3回行われます。特に初学者や独習の方は無理のない学習時間の確保を行った上で受検月を選択されることをお勧めします。
高確率で80%得点できるような学習をしましょう
日商簿記検定の合格ラインは70%得点率です。この手の試験で強い人は取れるところを取れる人です。ヒット量産型とでもいうのでしょうか?例えば第一問は仕訳問題20点ですが、これは完答すると後がかなり楽になります。また、他の伝票や帳簿組織の問題も仕訳が分かれば部分点が狙えますので、結局は仕訳のスピードと正確性があれば合格可能性が上がるということを意識して学習していただければよいのではないかと思います。
そんな感じで偉そうなことを言ってますが、私が勉強しないといけないみたいです。。